リサイクル着物は呉服業界では以前は、「古着(ふるぎ)」もしくは、「出物(でもの)」と呼んでいましたが、今では、「リサイクル着物」という呼び方が業界のみならず一般の方にも定着してきました。
また英語では「second hand kimono」と呼ばれたりもしています。
そもそも古着は質屋さんからの始まりで、質屋さんの歴史は古く約700年以上前の鎌倉時代が始まりとされていますが、江戸時代より質屋さんの質草(質に入れる品物)は、テレビの時代劇にあるように、刀、骨董品そして着物が主でした。
そのころより着物は高価な物として取り扱われて換金性の高い物として広く出回っていました。
最近では換金性の高い物は、宝石貴金属・時計・ブランドバッグが主となりましたが、今でも質屋さんや買取業者さんが着物を買取り、「リサイクル着物」として市場に流通しています。
リサイクル着物のメリットは、何といってもその価格にあります。
新品呉服でしたら数十万円から物によれば数百万円する品が程度により数万円〜数千円で買えたりします。
また、「リサイクル着物」といっても反物から誂えて、しつけ糸の付いたままの未使用品であったり、呉服屋さんのキャンセル流れ品(未使用品)とかの新品と変わらない状態の物もあります。
しかし、中には程度の悪い物(シミが多い・キズがある・生地が弱い)ありますので、きちんと欠点を表示したり、丁寧に説明してくれる目利きで信用ある店で購入することをおすすめします。
男性、女性、子供用など、ほとんどの和服の種類が出回っており、振袖・黒留袖・色留袖・訪問着・付下げ・色無地・小紋・紬・夏着物・ゆかた・男着物・袋帯・名古屋帯・半幅帯・角帯・兵児帯・子供きもの・袴・長襦袢などがあります。
生地では正絹(絹)・綿・麻・ポリエステル・交織(生地が混ざり合った物)・その他芭蕉布(ばしょうふ)・苧麻(ちょま)等特殊な生地があります。
まずは、ご自分の用途・目的に合った着物の種類を選びましょう。
成人式なら振袖を婚礼の席なら留袖や訪問着、普段着なら小紋や紬のようにTPOに合わせてお選び下さい。
また、着付け教室の練習用(お稽古)の着物や帯としても安く揃い、惜しみなくご利用頂けます。
着物の種類が決まれば、お好みの色や柄を探すのですが、本来着物はご自身が袖に手を通して選ぶもので、試着して姿見(鏡)を眺めるとお顔写りや柄の高さ(配置)がよくわかり、似合っているのか、似合っていないのかがよくわかります。
個人差によって着物の映る色と映らない色がわかりますし、身長・体格によって「おはしょり」に柄が隠れたりすることもあります。
よくあることは、パンフレットやインターネットではよく見えた商品が自分が実際に着てみると思ったイメージとは違うということがありますので、実際に試着してみるのが最良です。
サイズでは、ご自分の着物の寸法がおわかりでしたら問題ないのですが、寸法がわからない場合は、信頼のある店で採寸してもらい自分の寸法を覚えておきましょう。
着物の場合は、多少寸法の違いがあっても着ることができますし、寸法直しや仕立て替えもできますが、できればご自分の寸法に合った着物を探せればラッキーですよね。
そして帯は着物に合わせて、できれば実物を合わせてみると間違いないでしょう。
男性用、女性用の帯では、ポリエステルの生地は締めにくく、ツルツルと滑り着崩れしやすいのでできるだけ避けた方が良いでしょう。
呉服の世界は奥深いものがあり、種類・産地・生地・加工により値段は様々です。
一般的な新品呉服(反物や帯)では数万円から数十万円の品がほとんどですが、中には無形文化財に指定された品や有名作家が手がけた品は数百万円する物まであります。
先ほども言いましたが、新品呉服でしたら数十万円から物によれば数百万円する品がリサイクル品では程度により数万円〜数千円で買えたりする品物と出会えることがありますが、本来、呉服の値段には定価がないのが実情です。
リサイクル着物店また呉服屋によっては、高い金額を定価とうたいつつ、定価の3割引や半額で販売しているところもありますが、呉服業界のプロの目からみれば、その3割引や半額の金額が一般的な通常の流通価格であることが多いのです。
また、過剰な景品や無料サービスをするお店もご注意ください。
難しいですが、何より自分の目を肥えさせて目利きになるのが一番ですね。
リサイクル着物の値段のポイントとしては、例えば着物の場合、
シミ・キズ・ヤケがなく新品の状態に近い物が高い
逆に言えば、高級な品でも程度が悪いと凄く安くなります。
裄(ゆき)・身丈(みたけ)が長めの方が高い
長すぎるのもマイナスになりますが、女性では身長で言うと160cm〜168cmくらいのサイズの着物が割高となります。(裄1尺8寸 身丈4尺3寸5分くらい)
男性では身長175cm〜180cm(裄2尺 身丈4尺以上)のサイズが割高となります。
男着物は、着付けの時に女性のように「おはしょり」はせずに「ついたけ」となりますのである程度身丈を合わさなくてはなりませんので、寸法選びが大変となります。
その分、着物に寸法が合う人が限定されますので女性に比べ男性用着物は比較的安くなっています。
男女とも裄や身丈の短い着物、身幅が細い着物は安くなります。
帯では、袋帯、名古屋帯、半幅帯、男帯(角帯・兵児帯)などがありますが、全般にポリエステルの素材は安くなります。
帯はメーカー名、産地、生地の良さや締め具合(状態)によって値段が変わってきます。
標準寸法より短い帯やシミ・キズ・ヤケのある帯は安くなります。
男帯は比較的安く、特に兵児帯は正絹でも大幅に安く出回っています。
和服は金額や値段にとらわれずに自分の好みに合った物、TPOに合った物、着やすく着心地の良い物を選ぶのが最高ではないでしょうか。
和服の楽しみ方は、着物を着て出かける楽しみ。 着物や帯をコーディネートする楽しみ。 帯〆や帯揚げなど小物を合わせる楽しみなどなど様々です。
また、和服姿ですと自然と背筋も伸びて慌ただしい現代の世界から離れ、ゆったりとした落ち着いた気分になれます。
現代の洋服とは全く違う雰囲気をぜひお楽しみください。
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